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2005.04.17

国民的俳句

 今日は、子どもを連れて近所の自然公園に行き、半日を過ごしました。咲き残った山桜と芽吹き始めたばかりの木々の色の配合がみごとでした。shinryoku

公園の中には田圃もあり、小学4年生くらいの子ども達が水の流れをせき止めたりして遊んでいましたが、蛙の卵でも見つけたのか、中の一人が大きな声で「古池や蛙飛びこむ水の音」と叫んでいました。やはりこの句、日本人なら誰でも知っている俳句ということになるんでしょうね。

 さて、『俳句』(角川書店)の今月号(4月号)の特集は「国民的俳句―極め付きの3句」というもの。「一流性と一般性」の両方を充たす句、つまり「誰からも愛されて、しかも質の高い俳句―まさに「国民的俳句」と呼ぶにふさわしい句」を、第一線で活躍中の30人の俳人に選んでもらうという企画です。

 さきの小学生が叫んだ「古池や」は、何人の俳人が選んだかというと、これが意外と少ないのです。角川の『俳句』という晴れの舞台で「古池や」では、あまりにも平凡すぎて芸がなさ過ぎると思ったか、あるいは「古池や」は「一般性」という点において別格の存在と考えて敬遠したのか、芭蕉の作品を3句の中に入れた俳人はさすがに多くて30人中18人いるものの、その作品は票が分かれて、「古池や」を選んだ人は4人だけでした。芭蕉の作品では他に次のような作品が選ばれています。

 海くれて鴨のこゑほのかに白し

 菊の香や奈良には古き仏達

 旅に病んで夢は枯野をかけ廻る

 山路来て何やらゆかしすみれ草

 さまざまの事思ひ出す桜かな

 荒海や佐渡によこたふ天河

 京にても京なつかしやほととぎす

 旅人とわが名呼ばれん初しぐれ

 閑かさや岩にしみ入蝉の声

 秋深き隣は何をする人ぞ

 物いへば唇寒し秋の風

 面白うてやがて悲しき鵜舟哉

以上、実に様々な句が挙がっています。このあたりの選択に、その俳人の嗜好や主張が表れているということなのでしょう。

 ちなみに、30人中6人の俳人に選ばれた句(多分これが最高得点句)は何だと思いますか? 前回の記事がヒント、と言えばすぐに答えはわかってしまいますが…

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コメント

この季節の雑木林の里山は大好きです。立花さんから教わったのですが、「山嗤う」と表現するそうですね。多色の淡い色、そのもくもく、ぼやぼや感が気に入っています。国民的俳句というのも難しいでしょうね。この中で私の好きなのはさてどれでしょう?

投稿: 吉田 | 2005.04.25 23:57

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